二度寝

不眠の対策

午後の眠気と対策

午後に眠気が起こるのはなぜ?

人間には生体リズムがあり、そのリズムにもとづいて眠くなったり目が覚めたりします。

このリズムは「サーカディアンリズム(概日リズム)」と呼ばれるもので、24時間周期のリズムです。

夜になると自然に眠くなり、朝になると目が覚める睡眠と覚醒のサイクルをはじめ、ホルモンの分泌、体温、心拍数、血圧などのすべてがこのリズムによってコントロールされています。

さらにもう一つ、人間には「サーカセミディアンリズム(半概日リズム)」というものがあります。

これは約12時間周期のリズムで、このリズムによって人は1日に2回急激な眠気に襲われます。

お昼ご飯を食べた後、眠くなりませんか?

あれは、このサーカセミディアンリズムによって起こっている眠気だったのです。

もう少し詳しく説明しますと、

サーカディアンリズムとサーカセミディアンリズムの2つの生体リズムによって、お昼の14時~16時と夜中の3時~4時に眠気が起こります。

生体リズムは、自分の意志で変えることはできませんので、あの誰もが経験したことのある昼食後の眠気は、言ってみれば、自然現象、仕方のないことなのです。

ただ、仕方ないと言っても、仕事内容によっては、日中の居眠りは事故につながる危険性もありますので、午後の眠気とうまくつきあっていかなければいけませんね。

 

 

午後の眠気対策法

その1:午後の眠気を考えて仕事のスケジュールを決めよう

生体リズムによる眠気が起こるのは、午後の2時~4時と夜中の3時~4時です。

眠気が起こる時間帯は、危険を伴う仕事は避けるように、仕事の段取りを組むようにしてみましょう。

例えば、午前中は眠気が起こらず、頭がスッキリしていますので、新しい企画を考えたり、事務処理をしたり、頭を使う仕事をこなすようにします。

そして、午後は眠気が起こりますので、1人で黙々と作業する仕事は避けるようにして、数人で体を動かす作業や話し合いを行う時間にするなど、眠気が起こりにくい仕事内容を入れるようにします。

話し合いと言っても、会議はNGです。

会議は、話している本人は眠くなりませんが、聞いている側は眠くなりますから。

 

その2:仮眠をうまくとって、午後の眠気を乗り切ろう

午後の眠気の対処法として、お昼休みに仮眠をとっておくのも良いです。

そこで、時間がない時でも、簡単にできる仮眠法をご紹介します。

 

人は短時間でも目をつぶると、脳を休ませメンテナンスし、睡眠物質を取りのぞくことができます。脳にとって、目からの視覚情報は大きな負担になります。

そこで、おすすめなのが「目をつぶるだけ仮眠法」です。

たった数分間目をつぶるだけで、自分で眠気をコントロールできるようになります。

やり方は簡単ですのでぜひやってみましょう。

 

  • イスに深く腰掛け、全身の力を抜きリラックスします。
  • 数分間軽く目を閉じて、外からの情報をシャットアウトします。

 

たったこれだけです。

他のことを考えずに、脳を休ませることに意識を向けて行うと、さらによいです。

また、毎日の生活の中で、こまめに目をつぶるようにすると、それだけでも脳が休まりますので、最近疲れを感じている場合は、こまめに目をつぶるようにするとよいですよ。

 

二度寝って、いいの?

朝、一度、目が覚めたのに、また眠る二度寝をするときってありますよね。

二度寝は良くないと思われがちですが、実はいいことだらけです。

ちょっと、ビックリですよね。

二度寝にはいったいどんないい効果があるのでしょうか?

 

・気持ちが高まる

朝、目が覚める3時間ほど前から、コルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌され始めます。

コルチゾールには、抗ストレス作用といって、交感神経を刺激して、血圧や血糖値を上昇させたり、脳を覚醒させる作用があり、体が目覚めるためには必要不可欠なホルモンです。

コルチゾールは、別名「ストレスホルモン」と呼ばれ、ストレスが加わると分泌され、ストレスから身を守る役割もしています。

二度寝をすることで、さらに多くのコルチゾールが分泌されることで、気持ちが沈みにくくなり、意欲が出やすくなると言われています。

 

・ストレス解消・リラックス効果

二度寝でウトウトしている浅い眠りの状態のとき、脳波を測定すると、リラックスした時に出るアルファ波(脳波)が出現しています。

つまり、二度寝は、心身をリラックスさせている状態なのです。

また、同時に、ストレス解消効果がある「エンドルフィン」と呼ばれるホルモンも分泌されていると考えられています。

 

説明したように、二度寝には、うれしい効果があります。

ただ、うれしい効果があるのは、二度寝までです。

三度寝や四度寝はダメです。

三度寝や四度寝は、ダラダラ寝すぎで、朝起きれなくなってしまいます。

また、二度寝の時間は5分〜10分までにしておきましょう。

これ以上寝てしまうと、深い眠りに入ってしまい、寝坊する原因となります。

 

  • 監修

豊田早苗(心療内科医)

とよだクリニック院長
(睡眠外来・心療内科・神経内科・内科)

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